出会い系(5) サクラさんの実態。

出会い系サイトにはサクラはつきものだ。
実際にちょっとネットを調べれば元サクラ上の書き込みなどがいろいろと見つかる。
今回はまああちこちでかかれていると思われるサクラの手口をご紹介します。

サクラさんとは誰か。

出会い系サイトは男性と女性が出会うためのコミュニケーションのの場です。
しかし、男性を集めるのは簡単だけど、女性が集まらない。そんなサイト葉山ほどあります。
用は単純に言えば需要過多なんです。
その男性の需要に応えるためには女性を増やせばいいんですが、まあ無理な話なので、「このサイトは女性がいっぱいいて出会えそうだ。」
と男性客に思わせればよいわけです。惜しい、あとちょっとで出会えたのに。と思わせるのがサクラさんの役割です。
サクラさんとは

  • 時給千円以上で働く、
  • アルバイトであることが多い。
  • 深夜、早朝、土日祝日にも働く。
  • 男性であることが多い。
  • 女性になりすまして男性会員に夢と希望を与える。

あこがれのアルバイト、サクラさん

2チャンネルのアルバイト板でもサクラのアルバイトというのは人気があるようです。
自分の好きな時間、特に深夜や休日にも仕事にはいることができ、時給も千円以上、そこそこキーボードか打てる。しかも募集はたいていの雑誌に常に載っています。
こんな簡単な仕事がほかにあるでしょうか?
と、一般的には思われがちですが、実は全くそんなことはありません。
会社による多少の違いはあるでしょうが、サクラさんはそう甘いものではないのです。

サクラさんは会社の主力。

サクラといえば、単に女性会員になりしまして男性会員にメールを送り、ポイントを消費させる。という仕事なんですが、運営会社はここに並々ならぬ力を注いでいます。
出会い系サイトにおいてはサクラはまさに前線部隊であり、ここの人たちが収入を稼ぎ出しているのです。
アルバイト希望の人には数十時間から100時間程度の研修が課され、経験を積むとともにどんどん深夜、祝日などにシフトを組んで収入を増やさなければならないという使命があります。
実力主義の世界であり、メール返信をとれる人ととれない人の間では時給にして500円以上の差がつき、手当などの点でもどんどん差別されていきます。
そして最後は月三十万強(うまく実力をつけて稼ぎまくった場合)を捨てて、社員になってでこの仕事に情熱を燃やす人たちすらいるのです。
運営会社がそこまでして力を入れるのには次のような理由があります。


・男性会員はお客様であり、お客様は神様である。
会社に収入をもたらしているのは紛れもなく、(雑誌広告につられた、あるいはWEBで引っかかった)男性会員の方々なのです。
つまり、大事なお客様です。たとえ一円も入金していない人でもあからさまに怒らせるわけにはいかないのです。
そのため、サクラさんの各メールや返信は非常に丁寧かつ相手に失礼でないものになります。(当然無料版のサクラは性格最悪です。有料版にいけばいい子がいます。)
またあからさまに相手を怒らせてはいけないという条件から、(入金の全くないお客は別として)「はっきりとあえる時間や場所を断言しません」当然できないのです。


・出会い家サイトの主力は常連さん
出会い系サイトは常連客に支えられていると言っても過言ではありません。
初めての人は多くても1万円くらいしか月に使いませんし、その上すぐに退会することも非常に多いからです。
対して、常連さんの威力は非常に強力であり、毎月ある程度の金額を入金してくれますし、ヘビーユーザーにもなると月10万円以上使う人もいるのです。
世の中どうなっているのかは知りませんが、出会い系サイトに数百万つぎ込む人は実は多いんです。
単純に出会いたくて必死な人もいますが、カテゴリーによっては(特にアブノーマルな趣味をお持ちの方々にとっては)話し相手がほしいだけじゃないのかと思えることすらあります。
それくらい常連さんは大事なので、「絶対に常連さんがやめるような失礼な行為」はできません。
いついつのどこにあおうと約束しておいて平気ですっぽかしたり、あるいは言ったけどいなかったじゃないのよ的な逆ギレは絶対にしません。
とにかく、明確な約束はしない、怒らせたら謝る、これが基本です。もし怒らせて退会されてしまえば会社にとっては大きな痛手となります。


・あなたは顧客ターゲットか?
出会い系サイトにはよってはターゲットを絞り込む傾向があります。
サクラさんがオールマイティにいろいろな客層に対応することが難しいため、あらかじめ得意な客層や入金のとりやすい客層を絞り込んでおくのです。
たとえば、人妻セフレサイトの場合は人妻好きの30代おじさんにターゲットを絞ります。
サクラさんたちは当然「対おじさんメール技術」を習得するため、ナウでヤングな若者たちが入ってきたら困ってしまいます。
特にぃ、イマドキの若ぃ人たちゎとってもカワイイ文章とカ書いちゃうから〜、ぅまくゃるのヮスゴクむずかしいンだょお!?
イキッてルとヵ、レベチ(レベル違い→次元が違うの意)とヵ、ホントイロイロだから、うまくひょーげんするのムズカシイョ。。
ちょーしこいてる、ナンて意ったらきもって言われるゾ!!
まあ、とにかくお金を払いそうもない人とサクラさんが苦手な人たちは顧客ターゲットにはなりません。
当然お客さんを集めてくる段階で対象外になるようにするんですが、それでも19歳(明らかにてめー18歳未満だろ)という人が紛れ込んできます。
そういう人にはどうするか…、ご退場いただくんです。詳しい方法は知りませんが、いやがられでもするんですかね?
出会い系サイトでいやなメールばかり受け取ったことのある人はきっと顧客対象外だったのでしょう。
収益力アップのためなら客を平気で選ぶ人たちですから…。

敵を知り己を知れば百選危うからず。

・サクラさんのメール
出会い系で受信するメールには2種類あります。
一つは普通の女性会員のメール。相手は出会いの相手を探している人間なのであなたに興味を示さないこともあれば、冷たいメールを送ることもあります。
だいたい女性会員はいくらメールしても無料なので(そうしないと女性が登録してくれない)男性のポイントのことなどあまり気にしません。
気が向いたときに気の向くままに気に入った男性にのみメールをします。
もう一つはサクラさんの送るメールです。さらにこれは自動メールと手動メールに分かれます。
自動メールというのは出会い系サイトに入会した直後にくる「あなたのプロフィール見ました。」系のメッセージです。
基本的にいちいち個人のプロフィールをチェックして釣られてくれる文章を考えるのは大変なので、あらかじめ誰に出してもいいようなメールを作成しておき、
数うちゃあたる形式でばらまくのです。
そしてそれに釣られたらサクラさんがあなたのために一生懸命考えてメールを送ります。


まず、サクラさんの立場に立ってものを考えてみましょう。
サクラさんはアルバイトとは言え、実力主義の世界です。
会社側が高い時給を払う価値がないと判断すれば、時給減少かクビになります。
つまり何が何でもたくさんの人とメールをやりとりしなければなりません。


と、その前に自動送信メールについて説明します。
サクラさんは自分からアタックしません。統計的かつ経験的に効率が悪いことがわかっているからでしょう。
自動送信メールとは、女性が赤の他人に対していきなり自分をさらけ出しているような不気味なメールのことです。
いきなり何か思い詰めた告白のようなメールが送られます。おそらく、相手のことを信頼しているそぶりを見せ、こちらのことを信頼させようという魂胆なのでしょう。そこら辺は常に会社が力を入れて考えていたりします。
よく見るとそのメールは不自然なんです。「あなたのこと知って興味を持ちました、あなたならわかってくれる」みたいなことを言っている場合が多いのですが、
肝心の相手の男性のプロフィールには「いい人が見つかるといいなあ」と、当たり障りのないことしか書いてない場合が多いのです。
男性のプロフィールからその人を把握することはまず不可能であり、女性がそんなよく知らない男性に信頼を寄せるようなことはまずありません。
とにかくたくさんの人にばらまくため、内容が曖昧だったりつっこみどころがあったり、名前が「ニックネームさん」さん、になってたりします。


で、サクラさんはこの自動送信メールとキャラクターを作り、そしてそのメールに引っかかって返信した人とメールのやりとりを開始します。
サクラさんはまず非常に慎重です。名前が〜様だったり、丁寧な文章を送ります。
次にメールのやりとりを円滑にするために話題を振ります。
あなたがもしサクラを見分ける方法を知りたいと思うなら、必死でメールのやりとりを続けなければならないサクラの立場に立ってみるといいでしょう。
まず、サクラにとって実際に会うという話題は避けなければなりません、実際には会えませんから。
しかし、相手が会いたいと言ってきた場合、サクラさんはそのメールを無視したり、違う話題を振るわけには生きません。
なぜなら、相手の要望に応えられないメールを送るとメールのやりとりがそこで途絶えてしまう可能性が非常に高いからです。
そうなので、サクラさんは必死にマピオンから住所などを適当に拾ってきて、相手の要望を満たすようなメールを作成するのです。
ということで、サクラさんは相手の多少無理な話題でもきちんとついていきます。あなたがいきなりアブノーマルなプレイの話をし出しても余裕でエロ話に乗ってきます。
無理難題には必死でいいわけを考えます。普通の女性なら「氏ね、変態」といってもおかしくないのに(サクラをやっていると感覚が麻痺してきます)
サクラさんは平謝りであなたがまだメールのやりとりしてくれるならそれに応じてもいい、という感じのメールを送ります。
例を挙げると「自動送信メールで私の恥ずかしい姿を見てください。というようなメールと写メを送る」→「恥ずかしい写真を見せる、というから見たのに全然えろくないじゃないか。おまえのxxxの写メをみせろ、ピーな格好でピーしている写メを送れ!話はそれからだ!」→「申し訳ございません。今からピーな写メをとって送ります。でも今は〜だからピーはできないんです。よかったら私が興奮するようお手伝いしていただけませんか?」
理不尽なことをいわれても必死でメールを続けようとします。
さらに、「いつ会える?じゃあx日くらいで。予定決まったら連絡ちょうだい。」という感じで普通の場合なら話が一段落してもう話すこともない場合でも、サクラは必死で話題を探します。明らかに不自然なんです。
さらに一日返事がないだけでもサクラは心配します。そうやって掘り起こさないとメールする相手がいなくなるからです。
何でこんなに心配性なんだ?というくらいメールしますし、何かとかしてメールを読ませようと音信不通の相手にも必死でメールを送りまくります。
何をそんなに一人の男に執着する必要があるんだ?というくらいしつこいです。


丁寧、低姿勢、相手のメールの要望と質問にはきちんと答え、さらに相手とメールのやりとりをするために積極的に話しかける。それがサクラさんです。
最終的には送信メール数が 男性<サクラ になります。当たり前ですが。
ではサクラさんが困るのはどんなときでしょう。

  • 無理難題を言う。特に写メ関係、今現在の場所や同じ人物の別アングルの写真なんかは絶対に用意することができません。ネットから拾ってきて適当に加工するからです。(写メ二枚以上用意できれば本物です。)
  • 男性が受け身、必要最低限の受け答えしかしない。 この場合サクラさんは必死に質問します。
  • 地元の話題を振る。 サクラさんは東名阪のどこかにいて、サクラさんはマピオンあたりを見て必死で会話しています。その土地の風習、治安、気候、物価、交通、住宅事情なんかも知りません。東京都世田谷区が高級住宅街だと言うことを知っていても、相鉄線沿線の賃貸相場なんか知りません。特にサクラさんが絶対にわかりそうもないのが町の風景の移り変わりでしょう。


・サクラさんを知ろう。
サクラさんは九割方アルバイトです。そしてそのうちほぼ100%がフリーターです。年齢層は20〜30程度です。
30歳以上になると教育するのが大変なので、たいていのところは年齢制限を設けています。(60歳の人がいたことがあるそうですが)
運営会社のある場所はその会社が儲かっているか否かによります。
だいたい24時間体制で運営するため、近くにネットカフェがあるようなところに事務所があります。
フリーターが多いのであまり治安はよくありません。それに失礼ながら難しい漢字や敬語などの言葉遣い、常識力があるとは思えません。
当然コミュニケーション力がなければならないので引きこもりみたいな人はいませんが、ビジュアル系みたいな人や変わった感じの人が多いです。
彼ら(彼女たち)の目的は高い時給ですから、いわゆる町の若者みたいな感じの人たちが集まってきているんです。
サクラの中には女性ももちろんいますが、だいたいはアダルトな内容に抵抗のない人たちが多いです。
エロ親父のメールの相手をしなきゃいけなかったり、18禁な写メのやりとりしなきゃいけませんからね。
それに向き不向きが結構でやすいので、研修段階でさっさとやめてしまう人も多いです。


次にサクラさんがどのようにお仕事をするか説明します。
まず、サクラさんはパソコンを使います。携帯専用出会い系でもパソコン使います。それゆえパソコン特有のおかしなミスを犯すことがたまにあります。
サクラさんは次の情報を把握しながらメールしています。

  • インターネット、地図、乗り換え案内、顔文字、絵文字(基本はドコモです)など。
  • 今までのメールやりとりの履歴。(24時間対応するために他の人に引き継ぐことが多いから。)
  • 男性のプロフィール。女性のプロフィール
  • 男性が今まで使った金額などの情報、男性が何またかけているか、他の人とどんなメールしてるのか。(ここら辺はシステムによるかも)

案外いろいろなことがわかるんです。
そしてこれらの情報を元にどんなメールを送るかを考えます。とりあえずは自分の担当キャラ当てに来ているメールを返信していきます。
サクラさんは短時間で大量のメールを裁く必要があるため、パソコンで作業するのですが、それがあだとなることがあります。
特に決定的なのが日本語入力ではないでしょうか?
携帯では予測変換機能などを使うため、文節区切りの間違った変換は滅多にありません。
「私は東京都世田谷区ぬ住んであるとてもリッチなマダムてす。童○クンと遊びたいな。名前トラップより」という文章ならまああるかなと思いますが、
「私は東京と世田谷区に住んでいると手も立地なマダムです。童○クンと遊びたい名。名前とラップより」こんな文章は携帯ではまずないです。
とくにMS-IME特有の誤変換、〜名(な)、確立、発車、発泡、吸いません。などのいらいらするような誤変換は結構多いです。
もちろん誤植チェックはしているはずですが、大量のメール送信、今までのやりとりの整理(複数人で回すとすぐに破綻します。)
キャラごとの文体の使い分け、相手の名前などいろいろを気を遣うことはたくさんあります。
それに何時間をメールをしていたら疲れるでしょう。
特に複数人のキャラを使い分けているとそのキャラの普段の生活とかはその場しのぎで答えていくので、「今何してる?」とか普段はどんなお仕事してるの?
などの日常会話にめっぽう弱くなると思われます。実際にそこに住んだこともなければ、30歳主婦がどうのように子育てするかなんて想像すらできないんですから。


要はサクラさんも人間なので落ち着いて見分けるのは簡単でしょう。
次回はもう少し運営より名はなし、(←さっそくPC特有の誤変換)どうやって顧客を出会い系に登録させるか。です。