マルチ商法とAmway(アムウェイ)

↓かなり長いかも。
最近、兄がマルチ商法に誘われたらしい。
ちなみにマルチ商法は商品なりサービスなりを会員に売ることが目的でそのマージン(紹介料)がもらえる。
たいしてねずみ講というやつは金銭の受け渡しのみが行われる。違法行為なので参加してはいけない。
大抵、最初に手数料なり、商品を買うなりして多額の出費を余儀なくされ、マージンが無くて自滅するというもの。


どうして儲からないかというと、実に簡単なことで、一部の人の幸福は多くの人の犠牲の上に成り立っているわけである。
金が勝手に増えていくわけ無いし、倍倍で会員が増えて言ったらすぐ手詰まりになる。
2の16乗で六万五千人、20乗で100万人である。 ちなみにセンター試験の受験者は約六十万人。
つまり、どうがんばっても会員十数万人で飽和、すでに会員が四千人いるならこの時点で2の12乗、つまりボスから12代目までいる、
よって今参加して飽和するまでがんばっても 16-12=4 よくても六代目までしか会員がつかない。
まあ、これでも元は取れるはずだが、この場合は二人しか会員を紹介しない場合である。
その会社にもよるが、四人くらい紹介しないといけないこともあるし、凄腕の人が十人くらい子を作ってしまうかもしれない。
よって、実際にはよくて2〜3代、最悪誰も…。ということになりかねない。
さらに、この場合時間という概念を考えていない。会員を釣るえさ代もかかるし、トラブルの元であることには変わりない。人間関係を崩壊させる危険もある。
しかも、マルチ商法、またの名をネットワークビジネス(いかにもって感じなネーミング)は人の紹介が命である。
紹介する商品にろくなものがあるはずが無い。いいものなら市場に出せばいいのだ。
まだまだある、実際に数十万儲かっているのは全体の0.1%だそうだ。 80 : 20 の法則どころか 99 : 1 の法則である。*1
宝くじは夢が買えるがこれは何が買えるのやら。


とにかく、マルチ商法とかネットワークビジネスはかかわるのはやめましょう。
泥棒家業でも苦労する時代なのだ、詐欺師だって才能がいる、偽札製造にも相当の技術がいるし、ハッキング、クラッキングもものすごい知識を必要とするし、強盗するにも戦闘技術が、いかさまするにも技術が、アイドルにも歌唱力が、ヤフオクするにも行動力が、起業するにもアイデアと営業力が、発明品にはアイデアと実用性が、芸術品には想像力が、宝くじには幸運が、賄賂(わいろ)もらうにはコネと人付き合いが、医者になるには医師免許が、スポーツチャンピョンとノーベル学者には才能が、魔術には魔力と回路が、アフィリエイトには知名度と信頼が…。
楽して儲けることはできません、と。


さて、うちでは十年位前からAmwayというのをやっている。(母が)

以下、古い情報とあいまいな記憶なので正確さに欠けます。ご了承ください。
よくマルチ商法といわれるんだがどうなんだろう、会員の紹介に応じて紹介料がもらえるのだ。
といってもうちの子孫は三代くらいまでだったと思う。十数人はいたがようはただの末裔。
ちなみによっぽど才能無いと稼げない。 実際お小遣い程度の金額が二、三ヶ月に一回くらいのもの。
では、なぜそんなものをやっていたかというと、商品がいいからだ。
値段が張るのが難点だが、健康ブームの十年前からサプリメントがはやっていたり、生活品から電化製品までいろいろある。
ちなみに気に入らなかったら使用途中でも100%返金、商品の開発には研究者千人がいて七人がノーといえば没になるそうな。


なかなか物がよいので個人的には気に入っている。以下、うちにある(あった)もの

  • ビタミンサプリ一式、(うちも例に漏れず飽きた。俺はカプセル苦手)
  • 洗剤 (未だに現役、皿洗い、風呂洗いというか何でも、ガラス用、洗濯、さび、他) 霧吹きボトルがいい。
  • 空気清浄機 (そういえばフィルター変えて無いような。)
  • 浄水器 最近横転してぶっ壊れた。
  • なべ一式 十年以上愛用してますが何か。
  • 包丁一式 多分セットだな。
  • フードプロセッサ なべを乗っけて電気でなべ自体を加熱。 炊飯から卵どんぶりまで
  • ミキサー 直径のでかいミキサー。シャーベットとかホイップクリームとか作れる。
  • PC 後述。
  • 他にもなんか潜んでるかも。

あげてみると以外に多い。 しかも十年以上前に買ったものなのに浄水器以外バリバリ現役…。
とにかく打ちの生活に深く関わっていて実用性は高い。
浄水器のフィルター交換がめんどいくらいか。


ちなみに儲からないが、(商品を買うから当たり前だけど)損害も無い。
うちはこれやってかなりの人に薦めたらしいが、文句が来たことも無いし、家自身に損害が出たことも無い。
まあ、主婦ネットワークだったので本気で儲けようと思った人はいないだろうが。
商品の質はいいことだけは確かだ。毎日風呂を洗っていればわかるし、年末の大掃除で不満を感じたことも無い。
最近は市販品の洗剤を買ってくることもあるので違いがわかるのだ。泡が立ちすぎなんだよ市販品!


まあ、そんなことはどうでもいい。金に余裕ができたら自分で買えばいい。
それより、衝撃を受けたのが上記に書いたPCである。
母が数年間リースで借りてきたものだ。
最初はスケジュール管理の機会だと思っていたのでまさかパソコンとは思わなかった。
時代はWindows95が普及しだした96年(たしか)、家の最初のパソコンが99年。
その本体はB5サイズにして数センチの厚さを誇り、重さはわずか…一キロ無かったような…。
CPU166MHz MEM26MB HDD1GB というものだった。MP3もまともに再生できなかった。
画面は液晶 640 * 480 ふたは薄いプラスチックでGBAにふたをつけたような感じ。
しかもファンレスで放熱もそこまでひどくは無かった。
何がすごいかというと、なんとタッチペン対応であった。
しかもスタートアップで起動される管理ソフトがよくできていて操作が簡単。
パソコン全く知らなかった自分にも普通に操作できた(IEの操作もさっぱりだった)。というかパソコンだと意識させなかったこと自体がすばらしい。
インターフェースが洗練されていし、そんなに頻繁に落ちることもなかった。
何しろ普通のパソコンやソフトではプロンプトがどうのこうのとかレジストリとかiniファイルとかそういうことが普通に説明書に載っていた時代だ。
当たり前のことをあのマシンは実現してくれていたのだった。
今、思い出してそのすごさを実感しているほどである。パソコン買ったばかりのころはよくわからなかった。
あれはかなりいいマシンだったと。
もしかしたら過大評価なのかもしれないけど、未だにあそこまでパソコンを意識しないシステムを見たことが無い。
そういう意味で自分にとっては大きな衝撃なのだ。


そんなわけで日本アムウェイをいじめないように。

*1: 80 : 20 の法則というのは有名な経験則?で、上位二割のものが全体の八割を占めているというもの。 例えば、金持ち上位二割の人が世界全体の財産の八割を占めている。 儲かっている人の上位二割が全体の儲けの八割を掻っ攫っている。 よく実行されるコードの上位二割がプログラム実行時間全体の八割を占めている。 という具合にどんなことにでも適応できる。これが当てはまらないのは異常といっていいかも。