出会い系(6) 〜偉大なる広告〜

さて、前回はサクラの実態みたいなものを書いてみましたが、たぶんああいうのはほかの悪質サイト撲滅ページでも見れます。
今回は運営側、ビジネスという視点から見た出会い系サイトについて書いてみたいと思います。

サクラ撲滅サイトと元サクラ嬢(たいてい男だけど)

さて、架空請求ワンクリック詐欺などを行うサイトは警察が動くので最近はめっきり減ったと思います。
特に雑誌に載せるサイトの場合、広告側も一応チェックするようです。しかし、サクラの多いサイトかどうかはほとんど気にしません。
そういうわけで、サクラの多いサイトというのは減るどころか次から次へと増えているのが現状です。
では、なぜサクラ撲滅サイトの効果がほとんどない上に、悪質サイトととして名高いサイトが未だに雑誌などに広告を出しまくっているのでしょうか?


簡単に言えば、ネットでそういうことを調べない人たちがターゲットだからです。
そもそも出会い系サイトが収入源として期待しているのは、ネットでわざわざ調べるような人たちではないのです。
話は非常に簡単で、金を持っていて財布のひもが緩い人をねらっています。

  • まず高校生くらい(18歳未満なのでそもそも対象外)の人たちは数千円すら支払う能力がありません。(遊ぶか服買うかに使うでしょう)
  • 次に大学生、お金を持っていると言えば持っているわけですが、趣味に費やすでしょう。
  • 20〜30代、フリーターは金持ってないし、社会人は仕事に忙しいやら安月給で苦しいやら車ほしいとかであまりお金を持っていません。ネットを細かくチェックするのもこの年代でしょう。
  • 30〜40代 毎日毎日仕事仕事で疲れ果て、結婚してればちょうど子供が小学生くらいで夜の生活もなくなり始め、浮気したくなるのがこの時期ではないでしょうか。独身の人はお金が有り余っていて人肌恋しい時期でしょう。まさに出会い系のカモです。
  • 40〜50代 この年代の人たちはお金をかなり持っています。しかもこの年代でも高い勢力を維持している人たちが多いです。ネット?パソコン?よくわからん!という絶好のカモです。

つまり、風俗にいくくらい金銭的余裕のある30〜50代男性用に最適化されているのです。20代の2ちゃんねらーにたたかれようが、VIPPERどもにたしろほう打たれようが、ここで出会い系の仕組みについてつらつらと書き殴ろうが、痛くもかゆくもないのです。


さて、今のは男性の話ですが、女性はどうでしょうか。たいていのサイトでは女性は無料なのでお金を落としません。
しかし、客引きのための材料としては重要な役割を果たします。
次の特徴はよく出会い系攻略サイトに書いてあります。ホントかどうかは知りません。とりあえずおじさん向けの今の流行を書いておきます。(つまりおじさんがよくひっかかる)

  • 〜20代 援助交際は違法行為ですが、違法だから禁止!とかくとかえってそれねらいのおじさんが釣れます。ただし若者が群がりやすいうえにおじさん自身が引いてしまうこともあります。
  • ロリ系 特殊な趣味の方々がお集まりになります。フェチは本能的なものであり、はまる人ははまります。でもエロゲーとかアダルトビデオに流れていく方が多いですね。
  • 20代前半 私の処○をもらってください!!とか遊びたい盛りの学生とか。私の処○もらってくださいっていうのはねえ…。
  • 20代後半 もうすぐ三十路、結婚したい、気がついたら仕事一筋で出会いがない!!という人たち。まじめ・結婚系に多い。
  • 30代〜40代 人妻、これ最強。時間がある、お金もある、夫に不満、浮気したい、割り切り希望。客引き材料としても利用者としても人妻はおいしいです。出会い系の女性登録者は既婚女性が多くを占めます。
  • 30〜50代 リッチマダム 道程オークションとか逆円光とかです。あり得ないのでやめましょう。未だに流行っています。
  • 40〜50代 若者にとっておばさんなんていやでしょうが、おじさん連中の間では「熟女」は根強い人気を誇ります。変態な世界においては汚い方がいいんです。


まあそういうわけで、悪質出会い系サイトをいくら有志の方々が情報を集めても出会い系サイトはびくともしません。うちの会社でも全くの放置プレイだそうです。

やり過ぎの批判サイト

ちょっとぐぐってみると悪質サイトのからくりを紹介しているサイトはいろいろありますが、実は間違っているところが結構あったりします。
なぜ、間違っているのかというと、「想像で書いている」「サクラ嬢(といっても男)はあまり内部事情に詳しくない。」「出会い系攻略サイトの情報を鵜呑みにしている。」という点があります。
ここで気をつけたいのが、「出会い系攻略サイト」の存在です。これについては後で説明します。

  • サイトの雰囲気がエロさ丸出し → 女性は登録しない → そのサイトは出会えない系  これはやや間違いです。「ダミーサイト」で詳しく説明します。
  • 無料の出会い系サイトは広告収入で運営している。 うそです。超大手のコミュニティーサイトは別ですが。
  • サクラの多いサイト → 出会いないサイト これもやや間違いです。というのは問題はサクラが多いかどうか、ではなく女性会員が多いかどうか、だからです。

…いろいろと書こうかと思ったのですが、やっぱりやめときます。この記事は出会い系攻略サイトではないですし。
そもそも出会い系サイトの運営方法というのはかなり力はいっています。
ワンパターンで進歩のない悪徳サイトと違い、出会い系サクラ悪質サイトというのはかなり賢いです。
現状では「出会い系サイトとアンチサクラサイトのいたちごっこ」になっておらず、出会い系サイトが堂々とあちこちに広告を出しまくっている点からも圧倒的に出会い系サイト優勢であることがわかります。
それだけ、出会い系の運営会社は優れた広告力を持っていますし、その運営方法は興味深いものです。

出会い系攻略サイト

これが今の出会い系事情を複雑にしている原因です。

  • たいていが業者、特に広告業者か出会い系サイト運営会社の集客部門です。
  • 出会い系ブログ 毎日そんな記事を趣味で書く人はいませんね。業者です。
  • 個人の出会い系体験記サイト これも業者の可能性が高いです。広告を書ける人、アフィリが得意な人は業者に雇ってもらった方が儲かります。
  • アンチサクラサイトを装っている 書いている人は正しかったり、非常に説得力があったりします。しかし、紹介しているサイトがいいサイトとは限りません。
  • 広告収入が絡んでくる。 出会い系を紹介しているサイトは100%アフィリに関わってきます。URLに?とどこのサイトから登録したのかを判別するためのコードがくっついています。こうなるともうどのサイトも業者に見えてきます。
  • 本当のことが書いてある 出会い系攻略サイトに書いてあることは正しいことか都合のいいことだけです。嘘は書いてありません。その方が説得力が増すからだと思います。
  • 本当にサクラの判別方法が書いてある。 役に立つかどうかは知りません。
  • 開き直って有料サイトを勧める 「有料だからライバルが少ない」「女性が安心する」などの逆説的なコメントで納得させます。運営側にとっても理にかなっています。


最近は手の込んだものや開き直ったような説得方法のサイトが増えています。
つまり無料サイトと有料サイトを作り、無料サイトをだめにして有料サイトに押し込む作戦なのです。
実際、サクラを使って自社の無料サイトを荒らしたりしているみたいです。

出会い系サイトへの登録のさせ方

まず、集客方法にはいくつか種類があります。
雑誌、パソコン用WEB 携帯用WEB です。
雑誌は高い広告費を払うことになりますが、掲載する記事次第でかなりの数の客を取り込めます。
パソコン用と携帯用はその取りこぼしや、あまり出会い系に興味がない人たちをあおって登録させるためにあります。
基本的には煽り一直線です。
目の前に矢印をぶら下げて、誘導していきます。つまり全体の整合性なんかどうでもよく、半分だましているような感じです。
まず、エロい画像いっぱい、みたいなリンクをばらまいてサイトに入らせます。
そうするとえろい煽り文句や女性の紹介文が載っていたり、出会い系サイトでこんなにおいしい思いをした!ということがあちこちに書いてあります。
で、だいたいはそのまま登録ページに飛ばされます。
ちょうど、迷惑メールみたいなものでしょうか。
件名:お久しぶりです。 本文 リッチなマダムが逆○交!!
みたいな感じです。


雑誌は雰囲気や看板や現行がよければすべてよし。
パソコンはとにかくエロ画像と出会い系へのリンクを張りまくり、大量のエロ体験談であおる。
携帯用は出会い系攻略サイトやダミーページであおる。
次回はダミーサイトと出会い系攻略サイトについてまとめます。